秋田地方裁判所 昭和60年(わ)97号 判決
判決主文
一 被告会社栗原組を罰金三、〇〇〇万円に、
被告人渡部景友を懲役一年六月に
各処する。
二 被告人渡部景友に対し、この裁判確定の日から三年間その刑の執行を猶予する。
(罪となるべき事実の要旨)
被告会社株式会社栗原組は秋田市山王沼田町一〇番二七号に本店を置いて、土木建築工事請負業等を営むもの、被告人渡部景友は被告会社の代表取締役としてその業務全般を統括しているものであるが、被告人渡部は、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、架空の材料費、外注費、期末賞与及び支払利息等を計上するなどの不正の方法により所得を秘匿した上
第一 昭和五六年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が二一〇、六〇七、五九二円で、これに対する法人税額が八四、八九六、三〇〇円であったにもかかわらず、同五七年三月一日、同市中通五丁目五番二号所在の秋田南税務署において、同署長に対し、その所得金額が一一〇、〇四八、〇六五円で、法人税額が四二、六六一、五〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同事業年度の正規の法人税額と右申告税額との差額四二、二三四、八〇〇円を免れ
第二 同五七年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が二二八、八二六、四八九円で、これに対する法人税額が九二、三八八、〇〇〇円であったにもかかわらず、同五八年二月二八日、前記税務署において、同署長に対し、所得金額が一二七、〇七八、八五七円で、法人税額が四九、六五三、九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同事業年度の正規の法人税額と右申告税額との差額四二、七三四、一〇〇円を免れ
第三 同五八年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が二一一、九三四、九五四円で、これに対する法人税額が八六、四〇七、二〇〇円であったのにかかわらず、同五九年二月二九日、前記税務署において、同署長に対し、所得金額が一三四、三〇一、九六〇円で、法人税額が五三、八〇一、四〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同事業年度の正規の法人税額と右申告税額との差額三二、六〇五、八〇〇円を免れ
たものである。
(適用した罰条)
一 被告会社につき
法人税法一六四条一項(一五九条)、刑法四五条前段、四八条二項
二 被告人渡部景友につき
法人税法一五九条(懲役刑選択)、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、二五条一項
昭和六〇年一一月二五日
裁判所書記官 加賀谷四郎
(裁判官 小池洋吉)